最新巻 マギ(35)シンドバッドの問いとアラジン達の答え
アリババ、アラジン、白龍とシンドバッドとの戦い
シンドバッドvs白龍
シンドバッド「理不尽な世界では何を疑い、何を信ずるべきか」
白龍
「シンドバッド、おまえは力を他人に分け与えない。自分ひとりだけを信じているのだろう?だからそんな風に…お前一人だけが仲間より大きく強い姿をしているのだろう?」
「俺にとっては姉がか弱く守るべき存在だった。だが…姉にぐらいは全てを打ち明け、力も危険も責任も分け合い、共に戦うべきだったと…今はそう思っている。」
「己以外の存在を信じろ。なぜなら、己一人が信じる正しさなど…生きている間に何度も変化するからだ。難儀なことにな…」
この答えに対しシンドバッドは、それは王の責任の放棄であり、王は正義を抱え迷える民を導くべきだとだと主張する。
白龍
「己の正義が絶対に揺らがないといえるのか?自分が道をたがえているかもしれないという不安はないのか?それとも神になれば…そんな不安からは解放されるのか?」
シンドバッドは、自分が戦争をなくすため行動し実現してきたこと。
そして人間にはそれぞれに役目あり、器の大きさも形も違う。
それぞれに適した役目しか全うできない。
そしてかつて白龍が皇帝の役目を全うできなかったように、器を測り違えるという失敗に伴う代償を無視できないという。
だから、かつてのシンドバッドは国家の垣根をなくし、世界の力を己の一手に集約しよ うとした。
そして自分の力を分け与え世界をいい方向へ導ける存在を見極めるために、アラジンに戦いを挑んだという。
シンドバッドvsアラジン
シンドバッド「理不尽な世界では、人間は己の意志で生きるべきか!?他者に導かれるべきか!?」
アラジンは聖宮で、誰とも会わずに読書に耽っていた自分がなぜつらかったのかを説く。
アラジン
「誰とも出会えなかったからだ。誰の影響も受けられなかったからだ。まだ見ぬ誰かとの出会いこそが、僕たちを進化させて…満たしてくれるんだよ。」
「ここからどこへも行けない…違う何にも変わることができない…そんなにつらいことってなかったんだよ」
「やっとわかったよ。おじさんは悲しいんだね。人間が人間らしく生きる限り、世界のシステムを何度作り変えても、戦争や理不尽はなくならないんだから。」
そしてシンドバッドはこれに対し。
戦争は「守るため」に起こるのだと主張する。描いた叶えた夢=築き上げたものを守るために人は武器を取る。
戦争は人間の自然な感情を原動力にしているのだと。
シンドバッドvsアリババ
『運命』について
死後の世界から元の世界に戻ろうとするアリババが協力してくれたアルマトランの人々に別れ際にこう言います。
アリババ
「生きるのも世界を救うのも、もう誰かに理由を求めてたりしない…誰にも望まれなくても自分の意志で生きる…そう決めたんです!」
『運命』に絶望する人を救うため『運命』の支配構造を破壊するというシンドバッドに、それでは「守るため」 という大義名分を掲げて戦争をする人々と同じだと主張するアリババ。
シンドバッド
『運命』の支配構造を壊し、上位世界へと続く世界の天井を壊す縦を繋げる作戦→今生きている人が全員死んでルフになってしまう。
アラジン
『聖宮』を壊してルフの色分けを無くす横を繋げる作戦→『運命』はどこかの神様に握られたまま
そしてアリババは世界の縦の壁もルフの横の壁も壊して繋げる大魔法ですべて解決すると主張する。
アリババとウーゴが「侵略」、アラジンとアルバ「鎖国」を主張し討論するのを傍観するシンドバッドは、「同盟」を提案する。
そしていつのまにかアリババに巻き込まれていることに気づくシンドバッド。